こんな悩みを解決します
女性理学療法士にとって、体力は不安要素の一つですよね。
実際に働いてみて、「体力がなくてついていけない…」「体がボロボロ…」と感じている人もいるかもしれません。
私自身、1つ目の職場は体力的にとてもきつく、ボロボロでした。
体力に自信のない人は理学療法士として働けないの?
大丈夫!体力に自信が無くても働けるよ◎
体力に不安のある理学療法士の方でも、対策を行うことで負担を減らすことが出来ます。
しかし、その対策を実践するためには、正しい職場選びが重要です。
本記事を参考に、体力への不安やストレスを解消する職場選びをしてみてください。
\理学療法士12年目のマキノです/
- 理学療法士×ライター
- 結婚や出産のライフステージで働き方を変えてきた理学療法士ママ。
- 理学療法士のキャリアチェンジや副業に関する情報を発信中。
女性理学療法士が体力が必要と言われる理由
- 介助などの身体的負担が大きい
- 単位数のノルマがあり忙しい
- 365日体制で休みがバラバラ
- 拘束時間が長い
介助などの身体的負担が大きい
理学療法士の仕事は、移乗介助やポジショニングなどが必要な職場があります。
とくに、重症度の高い患者さんが多い職場の場合、理学療法士の負担も大きくなります。
特に、重症度の高い方の歩行訓練の介助はかなり大変だなと感じます
単位数のノルマがあり忙しい
職場によっては、1日の単位数のノルマが決まっている病院があります。
単位分の患者さんを見た後にカルテや書類作成などの事務作業に追われるため、常に忙しい状況に。
“力”というよりは、まさに”体力”が必要となってきます。
ずっと動きっぱなし…という感じなので、一息つくのは退勤時、ということも。
365日体制で休みがバラバラ
365日リハビリテーションを提供している病院の場合、スタッフの休みは不定期になります。
決まった曜日に休みがあるわけでなく、バラバラなので、生活リズムが取りにくく、「疲れが取れない…」という原因にもなります。
拘束時間が長い
外来クリニックなどの場合、間に休憩時間を2時間挟み、受付時間が18時までとしているところが多く、実際に業務が終わるのは19時近くなることもあります。
その為、職場における拘束時間が長く、睡眠やプライベートの時間が短くなるなど、体力が必要です。
平日のプライベートな時間が短くなるので、家事をこなすだけで精一杯なことも。
女性理学療法士で体力が必要なケースを職場別に紹介
メリット | デメリット | |
---|---|---|
急性期病院 | 休みが一定で生活リズムが付きやすい | 単位ノルマと患者さんが多く忙しい 介助量の多い患者さんの対応 |
回復期病院 | 1人当たりの患者数が少なくセカセカせずに働ける | 介助量の多い患者さんの対応 (歩行訓練・トランスファーなど) |
デイサービス・老人ホーム | 急性期などと比べて急変・ハイリスクに対する精神的負担が少ない | 介護士と同様の仕事を求められる場合もある |
外来クリニック | 自立した患者さんがほとんど(介助不要) | 拘束時間が長い |
急性期病院
急性期病院の場合、休みが一定で生活リズムがつきやすい職場が多いです。
土日祝日休みの稀少な病院もあるよ◎
休みのタイミングが一定だと、生活も安定しやすく、身体への負担も少なくなるメリットがあります。
一方、単位ノルマや、対応患者さんの人数が多く、業務時間内は忙しい場合が多いのがデメリット。
また、重症度の高い患者さんの移乗訓練は、慣れるまで負担も大きいです。
回復期病院
回復期病院の場合は、1スタッフあたりの患者人数が少なく、ゆったり治療に関われるのがメリットです。
急性期ほどセカセカしていないのが魅力◎
一方で、365日リハビリを行っていることが多く、休みは不定期であることがデメリット。
また、介助量が多い患者さんの歩行訓練は、技術があっても結構大変…身体的負担は大きいです。
デイサービス・老人ホーム
デイサービスや老人ホームの場合、急性期と比べて急変・ハイリスクに対する精神的負担が少ないのがメリットです。
急性期はモニター管理・点滴が何本も繋がっている方に対応することも多く、緊張感が常に付きまといます。
利用者さんと談笑したり和気あいあいとリハビリできる場面も◎
一方で、スタッフの数が少ない職場も多く、理学療法士も介護士と同じような役割を求められることがあります。
より介助・介護に携わる機会が多く、力が必要となる場面もあるのがデメリットです。
外来クリニック
外来クリニックでは、基本的に自立した方が多く、介助を要する場面がほとんどありません。
“力”がなくても問題ないといえます。
一方で、病院勤務と比べて、拘束時間が長いのがデメリット。
間に2時間休憩があるとはいえ、病院勤務と比べるとプライベートな時間が少なく、人によっては睡眠時間を削るなど、体力が必要となります。
女性理学療法士で体力が不安な場合の対策
やっぱり体力がないと理学療法士は続けられないのかな…
大丈夫!工夫と対策次第でなんとかなるよ◎
実際に、理学療法士全体の約4割は女性が活躍しています。
もちろん体力のある方もいると思いますが、みんなが体力自慢ばかりではないはず。
ここでは、体力に不安がある場合の対策について解説します。
福祉用具の活用
移乗介助の多い患者さんに対応するときは、スライディングボードなどの福祉用具を活用しましょう。
厚生労働省では、腰痛発生防止対策として、「抱え上げない介助」を提言しており、スライディングボードなどの福祉用具の活用を推奨しています。
抱え上げる介助が正義!ではなくなっています◎
男性理学療法士なら軽々出来る移乗も、女性にとっては難しい場合も多いです。
それは対格差があるのだから当然。
道具をうまく使って、身体の負担を減らしていきましょう。
2人以上で介助
道具が使えない環境で、重介助の患者さんに対応する際は、2人以上で介助しましょう。
これも、厚生労働省が「やむを得ず抱え込む介助が必要な場合は、2人以上で介助する」ことを推奨しています。
1人でやろうと思えばできるかもしれませんが、ムリして頑張ることの積み重ねは、精神的にも肉体的にも辛くなる原因になります。
私の職場でも、助け合うのが当たり前になっていました◎
周りのスタッフに上手に頼りながら、介助がツライ…という気持ちやストレスを減らしていきましょう!
休憩時間に仮眠をとる
睡眠時間が減ってツライ…と感じている場合は、休憩時間に仮眠をとるようにしましょう。
大手企業でも、休憩時間に短時間の睡眠をとる「パワーナップ」の考え方が広がっています。
15分~20分の睡眠をとることで、作業効率が上がったり、ストレスを軽減する効果が期待できるとのこと。
体力のいる理学療法士も、休憩時間に短時間の睡眠をとることで体力回復・ストレス軽減を図りましょう。
女性理学療法士で体力が不安な人は職場選びが重要!大事なチェックポイントを紹介
上記で述べた対策を読んで、「うちの職場にはスライディングボードなんてない…」「一人で介助するのが当たり前の風土…」「昼休みに仮眠できる雰囲気じゃない…」と思った方もいるかもしれません。
そんな方は、働きやすい職場を探すことも大切です。
そもそも、あなたの体力的な問題だけでなく、今の職場が非常にきつい…という可能性があります。
私自身、最初に働いていた職場は、昼休みに仮眠をとることはやる気がない…と思われがちでした。
しかし、転職後の職場は、スライディングボードもあるし、移乗介助2人も当たり前の風土、昼休みに仮眠をとる人もいました。
体力が不安な女性こそ、正しい職場選びが重要です◎
ここでは、「体力に不安のある女性が働きやすい職場を見つけるポイント」を紹介します。
- 求人サイトに登録し、気になる職場をチェック
→良い求人を見つける”目”を鍛えよう - 転職したいと思った病院には必ず見学に行こう
→物品の有無や介入の様子・女性スタッフの有無などをチェックする
求人サイトに登録し、気になる職場をチェック
まずは、求人サイトに登録し、気になる職場をチェックしていきましょう。
特に重要なのは、「いい求人」を見つける”目”を鍛えること。
本格的に転職したい!と思った時に探してしまうと、焦って決めなければならず、正しい判断が出来ない可能性もあります。
少しでも今の職場に「違和感」「働きづらさ」を感じているなら、「求人」を見る目を鍛えておき、いざという時にベストな選択肢をゲットできるようにしておくことが重要です。
「この職場に興味があるな…」という施設が見つかったら、そのままエントリーせず、必ず見学に行きましょう!
大切なのは見学の際の確認ポイント。
- スライディングボードなどの福祉用具があるか
→ない場合は使う習慣が無い病院ということ - リハビリ介入の様子を見学
→移乗介助はどのように行っているか・助け合う雰囲気があるか - 昼休みの過ごし方について質問する
スライディングボードなどの福祉用具があるか
スライディングボードなどの物品の有無は必ず確認しましょう。
スライディングボードなどがある病院は、使っている習慣がある可能性が高いです。
「スライディングボードあるんですね」と言ってみると「うちでは結構使ってるよ」「あるけど全然使ってないよ」
など、現状を教えてもらえるはず。
そもそもない病院は使っていないということだよね…
リハビリ介入の様子を見学
可能であれば、リハビリ介入の様子を見学させてもらいましょう。
大切なのは、「移乗介助をどのように行っているか」「重介助の患者さん対応はどうしているか」といったこと。
実際に質問できそうな雰囲気であれば、介助量の多い方の介入はどうしているのか、聞いてみてもいいかも◎
昼休みの過ごし方について質問する
「昼休みに仮眠を取りたい」と思っているあなたは、昼休みの過ごし方についても質問しましょう。
「昼休みに仮眠をとれますか?」は直球すぎるので、「昼休みの時間はみなさんどのように過ごされていますか?」など、少し遠回しに聞いて、会話の中で聞きたい情報をゲットしましょう。
求人情報だけでは得られない情報が必ずあります。
求人情報で良いなと思った病院には足を運んで、自分に合う病院かどうか、目で見て確かめましょう!
女性理学療法士で体力が不安な人の良くある質問
女性理学療法士は何歳まで働けるの?
法律上は定年まで働けます。
現役の女性理学療法士が「何歳まで働きたいと思っているか」を調査したアンケート結果では、40歳までが6割を占めているという衝撃の結果に。
長く勤める為には、職場選びが重要です。
女性理学療法士は子育てと両立できる?
まとめ:女性理学療法士で体力が不安でも働き方はさまざま
ここまで、女性理学療法士の体力について、解説してきました。
理学療法士は、体力が必要となる場面ももちろんありますが、解決する方法もあります。
対策方法はいくつもありますが、実際にその対策を実践できるかどうかは、職場次第。
負担なく、あなたに合った職場を選んで、不安やストレスを解消していきましょう!
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